女性鍼灸師が1人で治療院を開業するために必要なこと

鍼灸師資格を取得して、これまで治療院やセミナー等に参加して経験も積んできた!これから1人で独立して、鍼灸師として自分1人で活動していきたい。

けれど、開業となるとすごくお金がかかりそうで、なかなか踏み出せない・・。

 

そんな悩みをお持ちの方も多くいらっしゃるかと思います。

 

ここでは、女性鍼灸師が1人で開業するにあたり知ってほしい情報を記載しましたので、ぜひ参考にしてください。

 

 

 

ズバリ!開業・起業するのにかかる費用はどのくらい?

 

 

開業する場合には、「出張形式でやる」「はじめから物件を構える」。この大きく2つのパターンがあります。自分にとってのやりやすさや、かけられる費用から検討すると良いでしょう。

 

 

物件を構えない出張型の開業であればほとんどお金はかからない

 

出張型で施術をする場合には、鍼や灸などの治療器具と患者着くらいあればできることが多いので、それほど初期費用はかかりません。また場所代も発生しませんので、第一歩目として最も始めやすい方法と言えるでしょう。

 

 

物件を構える場合は、物件に関わる費用の負担が必要

 

住居用としてではなく、店舗用として借りる場合には敷金や礼金が発生することが多いです。また物件によっては保証金の支払いを求めるところもありますので、そちらもチェックポイントとなります。また、テナントとして借りる場合には内装工事が必要になることも多いですので、物件を検討する際には資金にある程度の余裕を持っておくことが大切になります。

 

 

開業届は申請するだけで簡単!

 

開業届の提出の仕方は主に以下があります。

  • 管轄の税務署に直接提出(郵送も可)
  • e-Taxを活用してオンラインで提出
  • 会計ソフトを提供する各社より提供されている開業届作成サービスを利用して提出する

どの方法も簡単に申請することができます。

 

なお、開業届についてはこちらの記事に詳細が記載されていますので、参考にしてください。

 

https://www.updraft-web.com/column-startup-001/  

 

 

 

出張スタイルでの開業の場合、必要な手続きは?

 

 

レンタルサロンの利用が便利

 

はじめから物件を構えるのはコスト的にも精神的にもハードルを高く感じるかと思います。そんな時のオススメは、レンタルサロンの利用です。以前は治療院関係のレンタル貸しは少なかったですが、最近都内を中心に増加傾向にあります。お灸も使用可のところが増えていますので、お近くのレンタルサロンを探してみると良いでしょう。ただしお灸に関しては、棒灸や隔物灸は匂いや煙が多いためNGといったこともありますので、事前にご確認ください。その場合にはスモークレスタイプの代用を検討すると良いでしょう。

 

その他、近くにレンタルサロンがない場合には、出張施術を検討するのも良いでしょう。 リピーターとなる患者様がある程度ついてから物件を構える方が、資金的にも精神的にも不安少なくスタートできるでしょう。

 

 

鍼灸あん摩マッサージ指圧師はお客様のお宅への出張も可

 

鍼灸あん摩マッサージ指圧師には出張での施術も認められているので、治療器具等を持参して患者様のお宅で施術をすることも可能です。

「子供や家族が学校や仕事に行っている間に家で気軽に施術を受けたい!」

という患者様の声もありますので、そのようなニーズに応えるビジネス形態もおすすめです。

 

 

注意:柔道整復師には出張施術届出の制度はなく、出張施術のみという業務の形態は認められていません。資格により違いがありますので、くれぐれもご注意ください。

 

 

出張届は保健所で書類を提出するだけでOK!

 

出張専門であん摩マッサージ指圧・はり・きゅうの業務を開始した場合には、開始後10日以内に出張施術業務開始届を保健所に提出する必要があります。この際には免許証の交付者名や免許番号等の記入欄もありますので、事前に免許状を確認する必要があります。

 

 

 

店舗を構える場合

 

 

テナントを借りないとダメ?マンションの1室でもできます!

 

店舗を構えるとなると、“テナント借りをしないといけない”という印象をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

「テナントは賃料は高いし、内装工事が必要になるし・・。」

そう考えるとハードルが高くなりますよね!

 

でも治療院はマンションの1室でもできます。あはき法に「6.6平方メートル以上の専用の施術室を有すること」、つまり施術室と待合室は完全に仕切られていることが条件となっていますが、この仕切りに関して、パーテーションでも許可されることが多いようです(自治体によって多少の違いがあるようなので、一度お住まいの管轄の保健所にご確認ください。)

 

またパーテーションも自分で取り付け可能のものがネット等で販売されていますので、それを購入して家族や友人に協力してもらいながら簡単に設置可能です。

 

 

参考:東京都保健局のサイト

https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/shikaku/anmamassa-jisiatuharikyuujyuudou.html  

 

 

どういう物件が鍼灸院・接骨院に適しているの?

 

治療院として利用したい物件に関して、お住まいの管轄の保健所に問い合わせれば教えてくれます。物件の図面を持参して実際に確認してもらうと良いでしょう。

 

なお、その際には

  • 施術室・待合室それぞれの面積
  • 窓のサイズ(サイズにより換気扇を取り付ける必要が生じる可能性があります)

を測定しておくとスムーズです。

 

 

自治体によっては事前予約が必要なところもありますので、まずは電話をして確認をしておくと良いでしょう。

 

 

お灸OKの物件は少ないって本当?

 

お灸やアロマセラピーなど匂いをOKしてくれる物件は、筆者の経験より少ないと感じています。ネット上では「商用利用可」と掲載しているところであっても、実際に問い合わせると「においの発生するものはちょっと・・」と言われるケースもありますので、気になる物件があればまずは不動産屋さんに問い合わせてみましょう。

 

 

物件を借りる審査が不安な場合は

 

正社員としてお勤めの場合には物件の審査を心配することはあまりないかもしれませんが、そうでない場合には「今の自分の身分で物件の審査通るかな?」と不安に思う方もいらっしゃるかと思います。

 

その場合には、預金残高額で審査を通してくれるケースがあります。筆者が以前不動産屋に問い合わせたところ、賃料の2〜3年分くらいの預金残高があれば審査が通る可能性が高くなるとのことでした。ただし、保証会社によっては預金残高では審査してくれないところもあるようなので、こちらも物件の候補がある程度挙がっている段階で、不動産屋に確認してもらうことがベストです。

株式会社Updraftには、現役の治療家(鍼灸師)でもある起業・経営コンサルタントが在籍しております。

初回限定で、無料でのお試しコンサルティングのご利用が可能です。

ご希望の方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

起業コンサルタント 津田麻奈美
<プロフィール>

幼少期より長年に渡って様々な不定愁訴に悩まされた経験より東洋医学や自然療法に興味をもち、鍼灸師資格を取得。鍼灸治療院で経験を積んだ後、メディカルアロマセラピーを学び、NARDアロマテラピー協会認定アロマセラピスト資格を取得。また、アロマセラピーやハーブを用いた「グリーンコスメ」を学び、肌にも環境にも優しい手作りの基礎化粧品を生活に取り入れ始める。

自然の力で多くの女性を健康にしたいとの想いから、東洋医学の視点から見るアロマセラピーや、ベトナムでは治療として行われている顔ツボ療法「ディエンチャン」 など数々の自然療法を学び、セラピーや治療にあたる。

また、自身の治療院・サロン起業にあたり、ビジネスプロデュースUpdraftのビジネスファシリテーター(コンサルタント)養成講座を受講し、認定講師となる。これまでの治療院での経験や自身の起業にあたり学んだ経営学をもとに、自分の強みや専門性を活かした起業をしたい治療院やサロンに向けた起業サポートをしている。

健康な女性が増えることを願い、そのための活動に力を入れる。